3つの裁判

話し合いや債務弁済契約証書にも従わない場合には、裁判をおこなうことになってしまいます。その裁判にもいくつかの方法があります。

第1に「少額訴訟」です。この訴訟は売掛金が60万円以下の場合で、支払期限を過ぎて連絡などで支払いを促しても相手方が支払いをしない場合に適用されます。少額訴訟をする場合、契約書や請求書、送ったメール文、電話の録音などが法廷で証拠となります。第2に「支払督促」です。これは、裁判所から直接相手に内容証明郵便で支払いを命ずるものです。第3に「通常訴訟」です。これは少額訴訟や支払督促に応じない場合におこなわれます。支払い金額が140万円以下であれば簡易裁判所でおこなわれます。140万円以上であれば地方裁判所で裁判が行われます。

もしも「少額訴訟」「支払督促」「通常訴訟」の3つの裁判などを起こしても、相手が支払いをしない場合には相手方に「強制差し押さえ」がされます。これは、売掛金を払う気の無い相手に対して最終手段として行います。相手の所有している財産を差し押さえるというものです。売掛金の回収がある方は消滅時効が成立してしまう前に、できるだけ早く弁護士に相談をして売掛金を回収しましょう。

債務弁済契約公正証書

内容証明郵便を送った際、相手側が弁護士との話し合いに応じ、さらにきちんと売掛金を返金するという意思がある場合、「債務弁済契約公正証書」というものを書いてもらいます。これは法的に有効なものです。もし、裁判に発展したとしても企業同士などで売掛金発生時に書いた書面よりも有利なものになります。この債務弁済契約公正証書があれば裁判になったときに有利なだけでなく、相手方の財産の差し押さえなどが可能になります。もしも、弁護士が話し合いをするといってきた場合には、この書面を書いてもらうようにしましょう。このとき連帯保証人をつけるなどするとさらに売掛金回収が有利になるでしょう。

このときに、売掛金を回収するために「債権譲渡」に関する手続きもおこなったほうがいいでしょう。この債権譲渡とは、例えば、債務弁済契約証書を記入した際に、連帯保証人になった第三者がいるとします。この債務弁済契約証書を書いたにも関わらず相手が支払いをしない場合や相手方に差し押さえるだけの財産が無かった場合、連帯保証人になった第三者の方が売掛金返済にあてる債権を持っていると分かった場合に、その債権を売掛金の返済にあてることができるという書面をつくることです。

内容証明郵便

弁護士を立てた後、どのようにして売掛金の回収をしていくのでしょうか。弁護士を立てた後は、売掛金の返済をしない相手に対して直接連絡を取ることはできなくなります。弁護士が代理人となり、売掛金を返済しない相手に対して連絡をとります。

初めに弁護士には、「売掛金が発生した理由」「売掛金の貸し出し日や返済期限」「相手側の売掛金の返済状況」などをしっかりと説明しましょう。もしも、手元に売掛金発生時の書面などがあれば、その書面も弁護士にしっかりと確認してもらいましょう。書面がなく、口頭での交渉の場合でも売掛金の返済はできることがありますが、書面があったほうがスムーズに話が進むでしょう。電話での対応や話し合いなどをしない弁護士もいますが、まず、ほとんどの弁護士がおこなうことは、売掛金を返済しない相手に対して電話をし、弁護士と売掛金を返済しない相手との直接的な話し合いです。このとき相手が電話を拒否し、弁護士との直接の話し合いに応じない場合には、弁護士は「内容証明郵便」というものを相手に対して送ります。この証明を送り、相手との直接交渉などにのぞみます。このときはまだ、示談での解決などを求めて、相手との話し合いをしようとします。

売掛金回収について

当サイトでは、色々な場面で売掛金が発生した場合、弁護士を通じての売掛金回収について紹介しています。そもそも売掛金とは何かご存知でしょうか。売掛金とは、例えば、企業同士での取引の際に、商品などの購入時にその場で全額支払う一括の支払方法ではなく、商品などの購入時に、購入当日を含め何回かに分けて数日や数ヶ月かけて全額支払う分割や、商品購入時に、当日お金は出さずに後日支払いをする後日払いなど、一時的に販売企業に対して商品などを渡すことです。その時、商品を渡した企業は、商品分の金額が未回収の状態になります。この未回収のお金が売掛金となります。

この売掛金には、時効があります。これは消滅時効というもので、一定の期間売掛金が支払われない場合に、売掛金のやり取りがなかったという風に売掛金自体が自然消滅してしまうことです。売掛金の種類によって時効は異なります。飲食店での飲食代金やホテルなどの宿泊費などは1年で時効となり、塾の月謝や教材費などは2年で時効、病院での診察代金や自動車の修理した際の代金などは3年で時効となります。このほかの売掛金は5年で時効になります。売掛金のトラブルを防ぐためにやり取りをしていても、消滅時効の期日がきてしまい未回収になってしまう事例もあるため、売掛金が時効を迎える前にきちんと弁護士に相談し、売掛金の回収をしましょう。弁護士が介入することで、時効を迎える前に売掛金の回収に向けて動いてくれます。